概要
毎年、5月3日、5日に江戸川の河川敷で行われる春日部の伝統行事「大凧まつり」。
メインとなる大凧の大きさは、縦15m、横11m、重さ800k!
イメージしずらいと思いますが、畳(たたみ)百畳分の大きさです!
たかが凧ですが、されど凧。
大凧が舞い上がる姿は、なかなかの迫力ですよ!
今は、「春日部大凧まつり」となっていますが、2005年10月1日に春日部市と合併するまでは、「庄和町」という町の名物で、「庄和の大凧」と呼ばれてました。
知っている方も少ないかと思いますが、毎年、「独占!女の60分」(という番組名だったかと。。)というTV番組が現場リポートに来て、家族でテレビみながら「あっ、庄和の大凧やってるっ!」って話してた思い出があります。
大凧については、2020年2月22日に、”春日部市「庄和大凧文化保存会」”という立派なサイトが開設されて、情報がオープンになりました。
春日部市「庄和大凧文化保存会」
https://showa-odako.com/
(今回の投稿は、こちらのサイトから色々と参考にさせていただきました。)
春日部市「庄和大凧文化保存会」 のホームページには、大凧に関して、次のような情報が満載です。
・歴史
・凧に記載する文字の変遷
・作り方
・お祭りまで&当日のスケジュール
・歴代の大凧の画像
・各種募集の案内 など
何と、凧の引き手の募集まであります。
結構、条件がユルくて、誰でも参加できるみたいです。
<参加条件>
16歳~60歳で体力に自信のある方
・男性は大凧(縦15m×横11m)の引き手
・女性は小町凧(縦6m×横4m)の引き手
歴史
きっかけ
天保12年(西暦1841年) 「浄信」という出羽の国の僧が、地域の人を集めて養蚕の豊作占いとして、凧あげを行ったのが始まりとのこと。
これを気に入った地域の人たちが、翌年以降も、繭の収穫時期に凧を揚げるようになったそうです。
そして時を経て、江戸時代になると、江戸川が東北地方・関東一円から江戸への舟運交通として利用されるようになって、宝珠花(現在の春日部地域)は要所として賑わったため、人集めを目的として旧5月の端午節句に男子出生のお祝いとして行うようになったとのことです。
江戸時代の当初は、各戸が、子どもの名前や紋章を書いた凧を作って、凧あげ祭りを行うようになったものの、そのうち、各戸が共同で揚げるようになり、それに伴って凧が次第に大きくなっていき、明治の初期には現在の半分の大きさに、明治中期頃には現在の大きさになったそうです。
既に明治時代には、今の状態になっていて、それから今に至るって考えると、本当に歴史の重みを感じます。
名称
名称も変わってきています。
昭和42年まで 「宝珠花の大凧あげ祭り」
昭和43年から 「庄和の大凧あげ祭り」
平成17年から 「春日部の大凧あげ祭り」(10月1日に旧春日部市と旧庄和町が合併したため)
凧の模様(文字)
凧のデザインは、同じ背景で、文字だけ毎年、その年にふさわしいものが記載されてきましたが、以前は、デザインも特にしばりはなく、自由に作成されてきたようです。
ちなみに、背景のデザインは、「赤は太陽、緑は大地、白は江戸川の流れ」を表現しているとのことです。
過去のデザイン、文字についても、 春日部市「庄和大凧文化保存会」 のホームページ に紹介されているので、是非とも見てみて下さい。
来場方法
春日部市「庄和大凧文化保存会」 のホームページでは、下記のように紹介されています。
- 東武野田線「南桜井」駅北口より会場直通シャトルバスで約10分
- 東武スカイツリーライン「春日部」駅東口から朝日バスで約30分「大凧会館入口」下車
- 東武スカイツリーライン「東武動物公園」駅東口から朝日バスで約30分「大凧会館前」下車
イベント当日は、凧あげ会場周辺は車でごったがえします。
駐車場も近隣の空き地に少し用意されるだけ(公式では、2000台/無料となっていますが、すぐに満車になります)なので、余程早い時間に行かない限りは、マイカーでの来場は避けた方が無難です。
公共交通機関のバス利用が基本かと思いますが、南桜井駅のバス停留場には、普段見ない大行列ができますので、それなりの覚悟が必要です。
体力に自信のある方のみですが、南桜井駅から徒歩がいいかもしれません。
大凧まつりの会場までは、50分程度かかりますが、30分程度歩けは江戸川の河川敷まで行けますし、そこから会場まで江戸川を歩くのも気持ちいいですよ。
なお、会場にトレイは、簡易なものが数個設置される程度なので、出来るだけ早めに済ませておいた方がいいです。
イベント当日スケジュール
百畳敷の大凧を大勢の人が一斉に引いて、大空を高く舞う姿は、本当に圧巻です!
ただ、実際に大凧が大空に高く舞い上がるのを見れるのは、結構レアです。
「おっ、浮き上がって、しばらく舞った。」という姿を見れれば、結構いい方です。
やっぱり、天候にも左右されますし、あれだけの大きなものを揚げるのは本当に大変です。
当日は、HPにあるように、下記のスケジュールはあるのですが、自然相手のものなので、風が吹いてくるのを待つ必要があったり、他に何か特別なイベントがあるわけではないので、結構ヒマします。
<当日のスケジュール>
12:30~
開会式 凧文字採用者表彰など。
場所:上流本部テント前
13:00~
小凧飛揚 縦6m・横4mの凧が大空に舞います。
場所:大凧飛揚会場
14:00~
大凧飛揚 縦15m・横11mの凧が飛揚する姿は圧巻です。
会場:大凧飛揚会場
出店なども、もちろんありますが、基本的に広大な土手に各自でレジャーシートを敷いて、凧があがるのを待つだけなので、イベント自体は地味な印象なのが実際のところです。
開催状況
コロナ禍の影響により、残念ながら2020年・2021年はイベント中止となりました。
2022年は、無観客開催。
そして2023年、ついに観覧者を入れてのお祭りが開催されました!
2023年
世の中情勢から、大凧の文字は「世界」と「平和」。
少しでも早く、この文字の願いが通じることを祈るのみです。
2023年5月3日、晴れ渡る空&適度な風に恵まれて、2つの大凧は大空に舞いました!
大凧が、これだけ空に舞うのは、結構レアです。笑
大凧公園(旧 大凧会館)
以前は、「大凧会館」というものがあって、建物の1F~4Fを吹き抜けにして百畳敷の大凧を展示してあったり、世界の凧が展示されていたり、郷土資料館としての展示があったりしたのですが、東日本大震災で損傷して休館。そのまま2014年10月に解体されてしまいました。
今では、その跡地に「大凧公園」として整備されました。
大凧があしらわれた遊具がありますが、ちょっと物足りない感じは否めません。
「大凧会館」は、貴重な施設だっただけに、是非とも龍Q館の隣にでも、改めて建設して欲しいところです。
オリジナル凧の制作
「道の駅 庄和」で、オリジナルの文字を入れた凧が制作できます。
凧の大きさ、値段、文字数などは、下記の通りです。
- サイズ 大 10,000円(税込み) 文字数:4文字まで
- サイズ 中 6,000円(税込み) 文字数:4文字まで
- サイズ 小 3,000円(税込み) 文字数:3文字まで
注文から10日程度で出来て、出来上がった凧の発送料が別途かかります。
今後のお祭り開催への提案
「大凧あげ祭り」ですが、既に記載させていただいた通り、「ちょっと地味」「待ち時間が退屈」といった課題があると思っています。
もっとお祭りが盛り上がって、世の中に広く認知されるよう、「こんなのあったらいいな!」というのを勝手に考えてみました。
凧あげするための準備に時間を要するということであれば、その合間にみんなが楽しめるイベントを行ってしまいましょう!
①参加型イベント
歴史にも記載しましたが、凧あげが始まった頃は、各戸で凧あげをしたり、凧合戦を行っていたりしたことがあったとのことです。
歴史は繰り返すじゃないですけど、事前に呼び掛けて、凧を持参したもらい、一斉に大勢で凧あげを行うイベントを行う。
目指せ、「一斉凧あげ数ギネス記録!」
②高さ体感イベント
凧を極限まで高く揚げる。
凧の先端にはカメラを取り付けて、会場に用意された大型モニターに、大空からの景色を映し出すイベント。
目指せ、「凧の高さギネス記録!」
③跳んで埼玉イベント
「跳んで埼玉」の映画にあった、江戸川を挟んだ対岸で埼玉vs千葉の地域自慢対決を実際に行うイベント。
お隣の千葉を巻き込んじゃいましょう!
提案した①~③イベントを現実に行うのは難しいかもしれませんが、 来場者が楽しめるイベントとして、「手作り凧の制作」「何らかのショーの開催」「春日部の伝統工芸の作成体験」「フリーマーケット開催」など、お祭りを盛り上げるイベントは必要と思います。
大凧あげ祭り会場
大凧公園
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