春日部発展のヒント? 流山市(2021/12/9 カンブリア宮殿より)

春日部駅リニューアル春日部雑記
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概要

最近、「流山市」を特集した番組をよく見かけます。
その理由が、「5年連続で人口増加率日本一」なんだそうです。
「千葉の二子玉」と呼ばれて、各地から移住者が増加しているとのことです。

2021年12月9日に、カンブリア宮殿でも取り上げられ、井崎 義治(いざき よしはる)市長が出演されて、市政について説明されていました。

今の状況は、井崎市長による、先見の明を持った強力なリーダーシップのもと、街づくりに向けた明確な方針「母になるなら、流山市」というキャッチフレーズを打ち立てて前例がないことにも果敢に取り組んだ結果だということが分かりました。

数年前までの流山市は、本当に地味な街でした。
今の春日部と一緒です。

春日部が発展するために参考になる話がたくさんありましたので、春日部と比較しながら、考察してみたいと思います。

街のおかれた環境

都心に直結する鉄道

<流山市>
「流山おおたかの森駅」を走る路線は、「東武アーバンパークライン」&「つくばエクスプレス」。
つくばエクスプレスの開通により、都心(秋葉原駅)まで直結で行けるようになったことで、人気が急上昇したとのこと。

<春日部市>
「春日部駅」を走る路線は、「東武アーバンパークライン」&「東武スカイツリーライン」。
「東京メトロ日比谷線」「東京メトロ半蔵門線」「東急田園都市線」との相互乗り入れで、都心(上野駅・秋葉原駅・銀座駅)へ直結
また、特急列車を利用すれば、東京スカイツリー、浅草、日光、鬼怒川温泉などの観光地への移動もスムーズ

春日部の交通1
春日部の交通1
春日部の交通2
春日部の交通2
春日部の交通3
春日部の交通3

商業施設

<流山市>
駅と一体化した開放的な空間と商業施設「おおたかの森 S・C」

流山おおたかの森駅前
流山おおたかの森駅前

<春日部市>
「イトーヨーカドー」「ララガーデン」までは駅から徒歩5分程度
「イオン」まではバス

春日部駅前
春日部駅前

交通の便で比較した場合、都心までのアクセスや、柏・大宮といったターミナル駅までの移動を考えると、そこまで大きな差はないと思います。
むしろ、都心の更に先まで行けることや、観光地までのアクセスを考えると、流山より春日部の方が上回っている感すらします

結局のところ、駅周辺の環境の違いが、街のイメージに直結してしまっています。

カンブリア宮殿で紹介された流山市の取り組み

ここからは、 2021年12月9日 放送のカンブリア宮殿で紹介された、流山市の先進的な取り組みを参考に、春日部の発展を考察してみます。

カンブリア宮殿
カンブリア宮殿

まず知っておく必要があるのは、流山市の街づくりの方針は、「ファミリー層の取り組み」という明確なビジョンをもとに、「母になるなら、流山市」というキャッチフレーズを作って、それに向けた、ぶれない取り組みが行われてきたということです。
ちなみに、このキャッチフレーズには、「女性に、子育てと社会活動の両立を目指して欲しい」という想いを込めたものだそうです。

カンブリア宮殿で紹介された、流山市が人気の理由

  • 人気の理由①「子育てのしやすさ」
  • 人気の理由②「子供を産んでも安心」
  • 人気の理由③「豊かな自然」

子育てに向けた取り組み

子育てに向けた取り組みは、確かに、これは流山市に住みたくなる!と思ってしまう、本当に素晴らしいものでした。

「送迎ステーション」
「流山おおたかの森駅」と「南流山駅」にある「送迎ステーション」まで子供を送れば、各保育園まで子供をバスで送ってくれるサービスで、会社に向かう途中で子供を送り迎えすることが可能なのが嬉しい。
行政として行っているサービスなので、利用料金は1日100円と格安
そして夜8時まで開いているので、多少の残業になっても大丈夫。

「保育園の充実と保育士の確保」
保育園は、市内に92もあって、コンビニの数より多いとのこと。
これにより、待機児童はゼロ

また、これだけの数の保育園があると、保育士の確保が大変なところです。
その対策として、給与とは別に、市から手当てを支給することで、流山市で働きたい!という保育士を集めているとのこと。
手当の額が驚きで、流山特例手当43,000円、住宅補助64,000円で計107,000円
そりゃあ、流山市で働きたくなります。

「雇用機会の創出」
子育てしながら働きやすい環境を作るため、地域に物流センターを作って、雇用の受け皿を作ったとのこと。
会社があれば納税が増える上、雇用も確保できて、一石二鳥ですね。

「安心して子供を産めるためのための補助」
出産後すぐの家庭をサポートするため、家事代行やベビーシッターなどのサービスを受ける際に最大49,500円程度の補助が出るとのこと。

豊かな自然

「母になるなら、流山市」とは別にもう一つ、「都心から一番近い森のまち」というキャッチフレーズを掲げているとのこと。
市長が民間で働いていた時に、都市計画の仕事に携わっていたそうです。
その関係で、5大陸100大都市をまわる機会があって、「人気の住宅地には緑が豊富」ということに気づいた体験がもとになっているそうです。

「 グリーンチェーン認定制度 」
つくばエクスプレスの駅を作る際、緑が減ってしまったため、緑を増やすために行った制度です。
新規の商業施設や集合住宅を作る際、敷地面積の30%以上に植樹することで、10年間の住宅ローンの金利優遇や、剪定した枝の無料引き取りなどのメリットがあります。
あくまで強制ではないところがいいですね。

行政改革

  • 市長による行政改革①「無駄の削減」

流山市は、今の市長が就任するまで、3期連続で赤字だったそうです。
財務改善するために行った取り組みが、「無駄を徹底的に省くこと」だったそうです。

次の2つが例として紹介されていました。

  • 従来、都市計画の資料として、分厚い書類を作成していたものを、必要最小限の簡易なものにした
  • 長時間の会議をなくすため、スタンディングの状態で会議を行うようにしたとのことです。しかも、お客様が来た時も基本は、このスタイルというから驚きです。

一見、単純な施策に感じますが、お堅い役所なので、こういった従来の決まりを変える改革ってのは、相当大変だったと思います。

  • 市長による行政改革②「税収アップ」

税収アップには、人口を増やすことが必須ということで、「マーケティング課」を設置して、「子育て世代をメインターゲット」として移住してもらうための施策推進を行ったそうです。
役所は、「地域のみんなに平等にサービスを提供するところ」なため、内部で猛反発にあったとのこと。
そこで、民間から有識者を取り込んで業務推進を図ったそうです。
インタビューで、秘書が、井崎市長に対し、「この人は宇宙人かと思った」と言っていましたが、本当に規格外の柔軟さと行動力を持たれた方ですね。

また、これら以外にも、旧市街地の活性化として、「古民家再生プロジェクト」として、古民家を活用して、お店をオープンしたい人との橋渡しや、開業費用のバックアップ(改装費で最大350万円)、家賃補助(最長3年で月7万円)を行っていることも取り上げられていました。

財源は?

番組を観ていて、ずっと疑問だったのが、これだけ充実したサポートを行うためには、相当な費用がかかりますが、その財源はどうしているんだろう?ということでした。
ありがたいことに、司会の村上龍さんから、「これらの財源はどうなっているんですか?」との問いが投げられました。
それに対し、井崎市長は、「財源は、人が入ってくることで賄う」という回答をされていました。
確かに、人が入ってくれば財源は増えるかもしれませんが、それに向けた先行投資が相当の額なるはずです。
先行投資ということで、赤字覚悟で、費用を捻出したのでしょうか?
また、国から割り振られた財源を、独自の制度に対し、自由に活用できるのものなのでしょうか?
ちょっと疑問が残りました。

市民の声

井崎市長が、今後の課題として挙げられていたのが、「市民は企画提案をしてくれるが、市役所として対応する仕組み、意識改革が市民の想いに追いつけていないこと」とおっしゃっていました。
司会の村上龍さんから、「こんなに上手くいってるんだから、市民の声を聞く必要はないでしょう。」とのふりにも、「市民の声が大切なんです。」との返答。
あくまで市民ファーストで考える姿勢からぶれないのが素晴らしいですね。

まとめ

流山市は、「子育てしやすい環境の整備」「緑を増やすこと」をビジョンとして明確に打ち出し、それを実現するために必要なサービスを創出し、市政としてしっかりサポートしているのが本当に素晴らしいです。
「送迎ステーションのサービス」なんて、ありそうでなかった素晴らしいサービスですよね。
市政について、過去の慣習にとらわれず、必要なものは必要!ということで創出していますが、お堅い役所では、特に難しいと思います。
その実現に向けた取り組みこそが、今の先進的な街の姿に繋がっているんだと思います。
こんな街であれば、住みたくなるってなるのも確かにうなずけます。

一方、我れらが春日部市は、公式ホームページにも、「子育てしやすいまち」ということがうたわれていますが、内容を確認すると、どこでもやっているような内容ばかりで、あまり響きません。
「都市機能と自然が共存するまち」ってのもありますが、どこにでもありそうなキャッチフレーズなだけで、それに向かって何の取り組みを行っているかが見えません。

2021年、春日部市長として、いわや市長が就任されました。
市長選挙に向けて掲げたメッセージ「今こそ変えよう!かすかべ」
何と言っても春日部市には「クレヨンしんちゃん」がありますから、ポテンシャルは、流山市よりも春日部市の方が上だと信じています。
今後の変わっていく春日部市の取り組みに期待します。

ちなみに、いち市民の声として、別の記事に春日部市に改善して欲しいことを投稿してますので、役人の方、もしこの記事を目にした際には、市政に活かしていただけるとありがたいです

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